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2016年6月19日日曜日

Divagation


ずっと、自分がどうなるかなんて、そんなに考えてなかった。

でも、今、現在、自分のやっていることが、こうなっているのは、望んでいたんだとも、思う。

17の夏に、家を飛び出して、大きな夢、ではなかったけど、

当時の小さくて、でも勢いだけはあったボクは、一歩を、ボクにとっての大きな一歩を踏み出した。

そう思わなければ、きっと潰れていたろうな。

根拠の無い、全くの虚像のようなとても崩れやすい自分、それを支えるために、

あえて、家を飛び出した。

強くなることなんて、考えてもいなかったし、

計画も、何も無く、ただただ自分で想い描いた路を歩き始めた。

想い描いた路は、とてもぼやけていて、歩き辛かったけど、この先に路があると思えば、足を進めることができた。

信じていたからだ、路があるって。

一歩どころじゃない、駆け足で進んだよ。

でも、路はやっぱりぼやけていたんだ







Divagation

なんで、明るくて、見えている路を歩き始めなかったのかな。

若かったから、まだ眼も良く見えたろうに。

遠くまで見渡せたろうに。

44 にして、まだ霧の中を Divagation しているような感じが、いつも拭えない・・・好きなことではあったろうに。

でも、視界が悪くて

でも、走って来てしまった

でも、結果、歳をとってしまった

でも、まだ霧は晴れない

暗中模索とは、上手い言葉だ。

そんなに暗くは無かったけど、ダークなところも多かった。

模索している間に、どんどん時間が進んでしまう。

止めることができないから、ちゃんと時間と共に進むことはできる。

急いだつもりが、結果遠回りになるのか? 

そしていつも、 Divagation してしまうのだろう・・・


悩み続け、模索し続け、進み続けているから、まだ生きていられるのか?

自分の時計はいつか、止まる。

周りの時計は進み続ける。

明るい、見晴らしのいい路であれば、時計も良く見えたろうに。

自分の腕時計さえ、見えないほど、濃い霧の中を進んできたのか?

去年気付いた・・・もう霧の中に四半世紀以上いるってことを。

不安ではなかったのかな。



ボクの股ぐらには、とても熱い乗り物が、常にあったから。

もうこの霧が晴れることはないかも。

このまま進もうか?



それを、自分自身も願っていると思うから。


それを、他の人も願っていることと、勝手に思いながら、このまま進もう。


自分だけの想いで、進めない時は、他の人の力を借りるのだ。


でないと、いつまでも Divagation の、ままになってしまう。


進むべき路が見えてないから、進むためのパワーが必要だ。

そのパワーは、自分をチューニングしていかなければ、どんどん型遅れのロートルになっていってしまう。

ビンテージレースにしか出れなくなってしまう。

それでは、つまらないのだよ。

資格はあるんだもの、出場資格は。



そろそろ、自分の出ている長いレースのレギュレーションを、変える時期になったのかも。


それを考える時期でもあるってことか。

無理がないと、無理をしないと、

今以上のペースを狙えない。



なら、どうする?

霧の中でレースをしようか!

誰も走ったことの無い、霧の中のレース!

それなら、ボクは得意さ。

だって、路は見えないけれど、路が続いていることは、知っているんだから。



もう四半世紀前から。


Old work, and The future

こういう仕事を、以前はやっていたんだなぁって、思った。

雑誌屋さんという仕事。






最近、ここ4、5年かな、昔の仕事関係の人々に会うようになったの。

なんだかんだ、もう20年以上、

今の場所で Chopper なんかやってるもんだから、

Custom Show なんかも出してるから、

ありがたいことに、雑誌屋さんが紹介なんかもしてくれたりして。






Show会場で雑誌屋さんに会うと、

「Muto さんがShowに出してるの、珍しいですね」 なんて言われたりして。



「結構、出してるけど・・・」 なんて言うと、


「見かけなかったですよ~」 と言われる。




きっとね、存在感が薄かったんだと思う。

結構、適当に、流しとけばいいや、みたいな。

Stance が悪かったね、ボクの。



気づかずに、何年も過ごしてしまったかと思うと、ちょっと後悔してしまう・・・。



雑誌屋さんも、長くやってた仕事だし、

自分なりの意見なんかもあるんですけど、

現役の人と話すとさ、業界の中でも、いろいろあったんだなって思う。




先日、紙媒体ではない Media の方に取材を受けた。

ボクにとっては、未知の世界。


作り方は、同じような感じみたい・・・。

でも、圧倒的に情報量が違うみたい・・・。

でも、みんな、がんばっていたんだね。


そんな話をしつつ、ボクのバイク観を語った。


話をしながら、自分に、いろんな事を問いかけていた。


やっぱり Stance が悪かったね、ボクの。


今回の Chopper は、色々なことを考えながら作ってみた。

色んなことを、詰め込んでみた。

やってみたかったことを、試してみた。

そして、まとめてみた。


だから、皆さんの目にとまったのかな。


いいじゃん、だけで作らなかったからかな。


Additional value 、Idea 、Originality っていうのは、出ていると思う。



この Chopper ”DOLSAL” は、まだ製作途中ではあるのだけれど、

僕の、まだまだ、とか、どんどん、を、大いに実現できそうな車体ではある。


Concept が変われば、また車体も違うものになるかもしれないけど、

今のボクの Concept は、当分変わりそうにないから、まだまだ作り込んでいけそう。



いいじゃん、だけで作らないようにしないと。






















2014年12月16日火曜日

Flow at time .....

このまま生きていると、また一年、というか、また一歳、歳を取りそうだ・・・

まったく意識もなく、歳を取っていくのは、良い事なのか・・・悪い事なのか・・・


いくつかのプロジェクトを、ここ何年か続けているんだけど、気が付いたら5年・・・?

まあ、そのうち、っていうのは無理な気がしてきた。


出来る事、今やろうか。   

もう、恥ずかしいよね、出来ないと・・・

なんでも出来るから、ぼくの所に来てくれてるワケで・・・









今年もまた、年越しで走ろうと思う。


ハビチュー達も、言わなくても集まってくるし・・・みんな家族いるだろうに・・・


でも、一緒に走って「今年もこれで、終わりですね」なんて、言ってくれる仲間がいることに、


その事に感謝する。



ハビチュー達は、もう、何回、ぼくと年を、時間を過ごしてくれたんだろう・・・

間に合うかな、僕の Chopper・・・間に合わなくても、勘弁してくれ(笑)



できれば、間に合わせて、ハビチューと、仲間と、走りたい・・・


まあ、来年もあるよな、きっと。


毎年、変わらないように思うけど、少しずつ変わってる。


みんなの Chopper 毎年カッコ良くなって、早くなってるし。

お前ら、いけてるぜ!





2014年7月13日日曜日

Sense of Distance

先日、店のハビチューと軽く流した。


僕が先頭、まあ、しょうがないかな・・・

若いのはさ、一番ケツ・・・

これも、しょうがないかな(笑)



ハビチューと走るときは、大体FL。

Gas のたくさん入る、いわばタンカー的存在。



ストックなので、Push しっぱなしのターンシグナル。


面倒なんで、手信号、ってか、それすらもやらないかな。



前のクルマが遅かったりすると、車線変更するじゃん?

そん時にさ、ミラー見る仕草をすると、もう後ろが車線変更してさ、入りやすいワケ。


車線変更したいのが、伝わるの。



Motor Cycle 同士の距離感というより、人間同士の距離感。


ちゃんと伝わってるんだね。


店を始めたころからの、親友のような存在のハビチュー達だって、

最初の頃はさ・・・右ですか? 左ですか?・・・抜いていいんですか?  みたいなさ(笑)


でも、皆、今は距離感、わかってきてるんだな。



「次のSAで!」、なんてダサい事は言わないで、


常に一緒に走ってたらさ、「あいつのケツ、そろそろ限界?」 みたいな・・・(笑)



でもさ、そういう方が Comfortable な感じがしない? 僕だけ?


でもさ、そういう事って、ちょっとやそっとじゃできないじゃん。



だから、嬉しいの。







だから、

奴らがさ、いつ来るか、来ないかわからないけど、

ぼくのできるうちは、いつまでも、照明点けてんの。




いつ来るかわかんないだろ?(笑)

 


今夜は少し涼しいな。


誰が来るかわかんないけど、とりあえず・・・点けとくか、な。





















2014年7月2日水曜日

The moment

Chopper を作り始めて、もう何年になる?


忘れるくらい永い時間。


もう 25Years 経っちゃった。




今も、色んな仕事してるけど、ストイックに Chopper を作ったこと、なかったかも。


ぼくには向いてないから、そういうの。


いつでも、ストイックに作ることを拒んできた。




ぼくは、他のことも、いっぱいやらなければならない。


あいつは、いっつも何やってんだ?  なんてさ。



だから、誰も Builder としては、誰も認めてはくれないのかもね(笑)


できないんだ、正直。


それだけって言うのは、世界が狭すぎると思っちゃってさ。


突き詰めることができないくせに ・・・ (笑)



色んなこと、思ったこと、全てやってみたい。


ナンセンスなことも(笑)




簡単に始めて、はまったこともある。  


うまくいかなかったというか、「苦労した」っていう、ハマり、ね。




なんとかやってみるよ、がんばって。




やってる途中はいろんなことを考える。



あいつは、俺を試してる、とか、


なんで、こんな、無理難題を押し付ける? とか。

俺って、だまされてる? とか・・・




でも、クリアーした瞬間に、全てが自分の勘違いだと思えることが、いっぱいあった。


思い込み、疑い、批評 ・・・ 全て思い込みだったっていうのが、人生最高のオチ。




そうじゃなきゃ、楽しくないジャン。


そのくらいの逆転劇がなきゃ、人生つまんないと思う。





だから、今やってみたい事があるなら、やってみたら、って言う。


でもさ、って言うなら、やめればいい。


今の気持ちを大切に。




今やってみたい事は ・・・ 内緒(笑)


あいつ、何やってんだろうって思われてるくらいが、いい。



だから、色んなことをやる。


Chopper だけじゃなくてね。




でも、Chopper は続ける。


ぼくのスタイルだからね。




それぐらいで、いい。




出来そうな事なんて、考えたことが無いよ。


いつでも、やってみたい事。


それを、やってみる。




それが、僕の全てだったなぁ ・・・ 。





明日は何をしようか ・・・?


とりあえず、今夜は夢を見よう。









夢に見れ無いような事なんて、どうせできっこないからさ ・・・ 。
























2014年6月14日土曜日

Principle And Compromise

いつものように、同じように、違うように・・・

意識してやっていると、なかなかそれが、出来てない。


でも、意識しないと、なんでも同じになってしまう。

Chopper を作っていても、同じ。


ぼくは、常に、今手がけている Chopper を、特別扱いしている。


同じように、しないように・・・ Owner は、Chopper は皆、違うのだから。




作りたいものを、作ればいいなんて、ナンセンスと思っている。

求められていないものを作ることは、悲しいことだと思う。




作りたいものを、作ればいいなんて、ナンセンスと思っている。

そんな自由は、Builder には、特にぼくには、無いと思う。



好きなようにやっているのは、作業形態と、時間。 そして、言葉。









明るいときに見る Chopper は、ぼくには何故か、魅力が半減する。


Prostitute Town の、それのように。


そう、Prostitute Town で、Buyer が好きなようにしているように、Chopper も、扱えばいいのに。



なんて、そんなこと、できないよ。



ぼくは、どこででも、好きなようにやっていないよ。


好きなようにしようと、常に意識しながら、追い込みながら、自分勝手を通す。




だから、Principle なのだと思う。

意外と、通すのは難しい。


だから、Compromise なのだと思う。

気持ちを修正しながら。



同じことの繰り返しが、毎日起こるのが、サイクル。

日々のサイクルを守ろうとするくせに、同じ日常を、嫌だと言う。


それを、ナンセンスだと思う。



だが、それが多分 Compromise なのだろう。


そういう人のほうが、ぼくより何倍も勝手だ (笑)





昼間の、目にはなんでも見える時間の、明るさを何とかして欲しい。

あまりにも、眩しい。




もちろん、その明るさの中で、ぼくだって起きているし、仕事もしている。


でも、昼間は、あまりにも Principle を通すのが、難しすぎる。









夜が明けるのか? 陽が暮れるのか? 


月が昇るのか? 陽が沈むのか?


陽はまた、沈む。


そうだ!


そしたらまた、この汚いぼくの店で、Principle を通すとしよう。


そしてまた、月が沈んだら、Compromise で、目を少し塞いでみよう。


きっと眩しくて、濃くなった影の中に、何かいいものが、見えるような気がするから。













2014年6月1日日曜日

Have a Dream?

厄年も終わり、取り急ぎ、急の仕事は無いけれど、

なんでかなぁ・・・死ぬまでにやらなければならないことが、いっぱい見えてきた。



ボクのおじさんが残してくれた”秘密基地”には、

まだまだレストア待ちのクルマやバイクがいっぱい僕を待っている。


40台はあるかな、見てるだけで、この間まではうんざりしてた。



そして、体裁のいい言葉 「いつか、直してやるからな」 なんて心の中で思ってた。

ボクは何年、そう思ってた? 5年? 10年? 

気づいたら、20年。 ひどい奴だ、ボクは。


お店を始めたころのバイクもまだ、火が入っていないものもある。

もう、20年だよ? いつやんだよ、お前! って自分で思った。



忙しさ、楽しさ、目新しさ・・・いろいろ世の中にはあふれているけど、

あまり目の前のことを、日々、こなして行くのはどうなのかなぁ? って思い始めた。


残してあるものを、終わらせようかな。 最近そう思う。


新しいものは、買い手もある。 Harley なら、なおさら、バスケットでも買い手は見つかる。



やらなければいけないのは、買い手の見つからない、

部品供給が Stop した Domestic Motor Cycle 達。



昨日も Yamaha の YC-1 に火を入れた。

2年もほっておいたら、機嫌が悪い。


そりゃそうだ、2年も好きな女に連絡しなかったら、そんな男はお払い箱になってしまう、だろ?

だから、じっくり、ゆっくり、外から中まで、やさしくイジってやった(笑)








火が飛ばないのは後回し。 まずはカーブレターを再生しようと思った。

AMAL 392 の部品がすぐに調達出来そうも無かったので、

Dellorto のフラットバルブをマニフォールドを製作して、取り付けてみた。

カーブレターを Dellorto にしておけば、まだ部品は供給されるし、

次のオーナーもすぐに走り出すことができるはず。


そうなのよ、もうさ、次のオーナーのことを考えないといけない。








再生途中の AMAL 392 は、僕のコレクションBOXにしまっておこう。

その後丸一日、コンデンサーやら、コンタクトブレーカー、ガバナなどを再生。

息を吹き返した。










また、時計が回り始めたよ。 Motor Cycle も身に着けるものだか、腕時計かな?

それも、手巻きではなく、自動巻き。 SEIKO の自動巻き。

身に着けて、動かしていないと止まってしまう。


動いている間しか、時は進まない。 Motor Cycle って、そんな感じに、思う。


今日もゼンマイを巻くために、少しだけ、YC-1に乗ろう。


錆付かない程度に、やさしく、ゆったりと。


だって、1956年生まれの ロートル だし (笑)


天気は快晴。 気温は30度。

ちょっとだけ、乗ってこよう。

暑いけど、がんばってくれよ。

途中の木陰で、少し休もう。 そういうバイクだと、思う。



ボクだって、がんばって直したエンジンに、乗りたくなる。

お客の付いてない Motor Cycle は、まだぼくの宝物だからね。


人間は50年。 それで終わり。

そう思うと、あと数年だね。